生活に必要なお金とは
お金はあるに越したことはない。でも、求めれば求めるほど足りなくなる。「足るを知る」ということが重要になると思う。将来をイメージし、どの程度の生活水準で満足できるか、それを実現するには、いくら必要なのかを考える必要がある。
必要十分なお金があれば、嫌な仕事をしたり、常に時間に追われたりすることが減り、自分の興味のあることに時間を使えるようになり、自身の幸福度の向上につながると思う。では、どうすればお金に振り回されない人生を作れるのか。資産形成という観点から、自分が実施したことをまとめてみた。
老後資産の算出
前述のとおり、どの程度の生活水準で、いくら必要なのかを知る必要がある。その為、将来の必要生活費、家族構成、各年の変動費等を逆算して考えることから始める。
65歳(または70歳)時点で、ローン支払い等払い終え、その後の生活費。
1.支出の洗い出し(固定費)
住宅費、光熱費、食費、移動費、通信費等々、可能な限り支出を洗い出す。
例:
2.支出から年金予定額を差し引いて、差額分を求める
65歳で、住宅ローンを完済した場合、毎月の支出は 175,000‐80,000=95,000(円)
支出95,000 ‐ 年金60,000=35,000(貯金切り崩し分/月)
35,000×12か月=420,000(貯金切り崩し分/年)
420,000×20年=840,0000(円)
840万円+想定される費用、リフォームや家電買い替え等で、1,000万円程度は見込んでおく。
貯蓄可能性を考える
上記では、目標金額はおおよそ1000万円だが、2000万円ベースで考えてみる。貯蓄期間は30年間
- 貯金額:2.5万円/月×30年=9,000,000円
- 投資額:初期投資100万円、2万円/月、年利3%、運用期間30年の場合=11,035,177円
合計:9,000,000+11,035,177=20,035,177円
現金預金2,5万円と投資額2万円で、毎月4,5万円は厳しい面もあるが、実現不可能な額ではないと思う。4,5万円でなくとも、少し節約をしつつ、可能な金額から初めてみればいいと思う。投資分については、投資の運用といえど、自動積立の設定をすれば、毎月決まった日に、決まった額だけ購入してくれるので、毎月決まった金額を口座に入金するだけで、貯金と変わらない。
- 9,000,000+11,035,177=20,035,177円(約2,000万円)
- 20年間で取り崩す場合、100万円/年、8.3万円/月
投資を行う場合
投資を始めるにあたり、以下のような選択肢と注意すべき条件がある。
1.投資信託(累投型)
選択条件
- インデックスファンド:インデックスファンドは、特定の株価指標(日本のTOPIXや、アメリカのS&P500等)に連動した運用を目指して運用する投資信託。
- 買い付け手数料なし:ノーロード投資信託と言われ、購入時の手数料が掛からない商品。
- 償還期間無し:償還期間とは投資信託の運用期間のこと。長期投資が前提の為、運用期間を定まっていないものを選択する必要がある。
- 可能な限り信託報酬手数料が安いもの:投資信託の年間運用手数料。年間0.03%~0.09%程度のものがあるので、出来るだけ安い商品を選ぶ。
1’.iDeco(投資信託)
iDecoとは、個人年金制度の一つで、iDeco口座で投資信託を購入することを指す。
- メリットは、購入費用が全額所得控除(月額上限有り)となる点。
- デメリットは、原則60歳以降でないと解約し現金化できない点。資産形成として長期運用が前提であることと、節税のメリットもあるので、利用効果は大きいと思う。
2.個人年金保険
選択条件
- 税制適格特約付き商品:個人年金保険もiDecoと同様に、所得税の節税ができるが「税制適格特約」が付帯されている商品に限られる。
- 年間払込金額は8万円まで:節税効果とはいえ、年間8万円という上限がある月7千円程度までとなるので注意
3.外貨預金(USドル)
選択条件
- ネット銀行口座からの買い付け:ネット銀行以外の銀行では、買い付け手数料が高く設定されている傾向がある。
- 自動購入設定がある銀行:毎月決まった日に購入することで、購入の手間と心理的な障壁をへらせる。
- デビットカードでドル支払いができる銀行:海外旅行の際に利用できると、旅行時の換金が不要で換金手数料が削減できることに加え、円安の影響を受けない。
豊かさとは何かを考える
色々と書いたが、結局は各人・家庭が、「どう過ごせば豊かに生きれるか」を考えることが一番重要だと思う。働くことが好きで働き続けられるなら、貯金も多くいらない場合があるし、住む場所によって支出を多く減らすこともできる。都会での刺激的な日々と利便性を享受したいなら、ある程度の貯蓄は欲しい。色々経験する中で、それぞれの豊かさに気付き、それに向けて準備することが、将来に備えることだと思う。
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